目次
- 1 「柔らかい=へたりにくい」はもう古い!?
- 1.1 以前と比べて、マットレスの種類や技術に大きな変化はありますか?
- 1.2 マットレスは、気軽にできる買い物ではありません。購入するきっかけはどのようなことが多いですか?
- 1.3 大きな買い物をするときは、インターネットの情報に頼ることがあります。マットレスを検討しているお客さまは、いろいろ調べてから足を運んでいるのではないですか?
- 2 マットレスの重要な2つの役割とは?
- 2.1 マットレスの役割について、教えてください。
- 3 マットレスの選び方で睡眠に影響が出る?
- 3.1 マットレスの選び方で睡眠の質は変わりますか?
- 3.2 「身体に合っている」状態を、理想の寝姿勢が保てていること以外で判断する目安はありますか?
- 4 マットレスは身体に合ったものを選ぶ
- 4.1 身体に合うマットレスを選ぶときのポイントを教えてください。
- 5 もう迷わない マットレス選びのポイント
- 5.1 店頭でマットレスを選ぶとき、ズラリと並んだ商品を前にすると、「どこからどのように選べばいいの?」と思ってしまいそうです。
- 6 マットレスの選び方~店頭で
- 6.1 店頭に足を運んだとき、マットレスの選び方でポイントはありますか?
- 7 マットレスの選び方~インターネット通販で
- 7.1 仕事などで忙しく、「ショールームまで足を運んでいる時間がない」という方もいるかもしれません。インターネット通販で、マットレスを選んでもよいのでしょうか?
- 7.2 大塚家具で、マットレスの売れ筋はどのような商品ですか?
- 7.3 メーカー別のマットレスの特徴を教えてください。
- 8 大塚家具コレクション1 レガリア
- 9 大塚家具コレクション2 シモンズ
- 10 大塚家具コレクション3 フランスベッド
- 11 大塚家具コレクション4 スランバーランド
- 12 マットレスのメンテナンスはどうする?
- 12.1 メーカーごとに技術を集結した、個性あふれるラインナップですね。購入したら大切に使いたいものです。メンテナンスについて教えてください。
- 12.2 長持ちさせるコツはありますか?
- 13 買い替えは10年を目安に
- 13.1 マットレスの買い替え時期について、教えてください。
- 13.2 マットレスを購入するとき、マットレスをチェックすること以外の注意点はありますか?
- 14 マットレス選びは枕とセットで
- 14.1 枕も数多くあって、選び方がむずかしそうです。
- 14.2 寝装品に目を向けることも大切なのですね。
- 15 買わなくてもよいのでショールーム散歩を
- 15.1 ベストなマットレスを買ったのだから、「ベッドパッドくらい何でもよいのでは?」と思ってしまいそうです。
- 15.2 最後に、読者へメッセージをお願いします。
たくさん眠っているはずなのに、「疲れが取れない」「熟睡感がない」「昼間のパフォーマンスが上がらない」といったことはありませんか? 「そんなときは、マットレスが原因かもしれません」と話すのは、大塚家具のスリープアドバイザー。睡眠の質を上げて快適に眠るために、マットレスの基礎知識や、メーカー別のマットレスの特徴、選び方のポイントなどをお伝えします。
「柔らかい=へたりにくい」はもう古い!?
以前と比べて、マットレスの種類や技術に大きな変化はありますか?
目に見えない部分で技術は大きく進歩しています。マットレスは、
・キルト層
・クッション層
・スプリング
の3層構造になっています。
特にクッション層は、身体を凹凸に合わせてしっかり支え、体圧を均一に分散させる役割があります。そのためクッション層を充実させることが、寝心地に大きく影響します。クッション層の素材は、ウレタンフォームやラテックスフォームが主流です。近年ではウレタンフォームの技術が向上し、柔らかいながらも耐久性に優れているので、「クッションが柔らかいからへたりやすい」という概念が減りつつありますね。
マットレスは、気軽にできる買い物ではありません。購入するきっかけはどのようなことが多いですか?
以前から睡眠に対する悩みを持っていて、「マットレスを買い替えたい」という想いが常に頭の片隅にある方が大半です。引っ越しおよび年末のボーナス時期でのタイミングや、ショールームへ行った、ホームページで見た、人に紹介された、などがきっかけで購入する流れになることが多いようです。
大きな買い物をするときは、インターネットの情報に頼ることがあります。マットレスを検討しているお客さまは、いろいろ調べてから足を運んでいるのではないですか?
インターネットでサイズや性能を調べたり、口コミで使い心地などを確認したりする方は非常に多いです。たいてい購入したいメーカーの見当をつけているのですが、ショールームで実際に触ったり寝たりして試すと、下調べをしていた印象とは違ってくることが珍しくありません。
マットレスの重要な2つの役割とは?
マットレスの役割について、教えてください。
主な役割は、次の2つです。
体圧を分散する
体圧分散とは、身体にかかる圧力を全身に均等に分散していくこと。人の身体は凹凸があるので、頭や腰などの重い部分は特に体重による圧力がかかります。この体圧を全身に分散させることで、負担が一部分に集中しないようにすることが重要です。
寝返りが多い、長時間寝ても疲れが取れない、という方は体圧分散が上手にできていない可能性も。しっかりと身体を支えるサポート力と体圧分散力のあるマットレスを選ぶことをおすすめしています。
理想的な寝姿勢を保つ
理想的な寝姿勢とは、首・肩・腰・おしり・太もも・ふくらはぎなど、ボディラインの凹凸がある部分もしっかりと支え、マットレスと身体の間に隙間ができない姿勢です。
特に背中は、本来ゆるやかなS字カーブを保っています。マットレスが硬すぎると身体の凸部が圧迫されて違和感があったり、柔らかすぎると沈み込んだりして、S字カーブが崩れることがあります。正しいS字カーブを、自然な状態で保ってくれるマットレスを選ぶようにしましょう。
マットレスの選び方で睡眠に影響が出る?
マットレスの選び方で睡眠の質は変わりますか?
もちろんです。お客さまがお求めになるのは、快適な寝心地を手に入れて睡眠の質を上げることです。その寝心地に最も深く関わっているのは、マットレスです。
身体に合ったマットレスでないと、眠りが浅い、身体の疲れが取れない、寝つきが悪いといった睡眠へのデメリットは計り知れません。「ベッドで寝なくなってしまった」「マットレスの上に敷き布団を敷いている」といった話を聞いたこともあります。身体が受けつけなくなってしまうのでしょう。
「身体に合っている」状態を、理想の寝姿勢が保てていること以外で判断する目安はありますか?
きちんと熟睡できていることです。目覚めがよい、寝つきがよい、夜中に頻繁に目覚めないといったことが目安になります。
マットレスは身体に合ったものを選ぶ
身体に合うマットレスを選ぶときのポイントを教えてください。
マットレスにはベッド用や布団用などがありますが、ここではベッド用のマットレスを選ぶポイントをお伝えします。
Point1 「硬い・柔らかい」を比較する
マットレスはメーカーごとに特徴が違い、種類も豊富で何から選んでよいか迷うはずです。まずは、どの程度の硬さ・柔らかさが身体にフィットするのかを判断することから始めます。
Point 2 コイルを確認
マットレスの骨組みとなるスプリングは、体重を支え、体圧を分散させる部分。睡眠中の身体の動きに伴う揺れや振動を吸収して抑えます。 スプリングは金属製のコイルで形成されており、大きくわけると3種類あります。その他にノンコイルもあります。
ボンネルコイル
らせん状に巻いたコイルを連結させたもの。程よい弾力性と、通気性があります。一般的なコイルはこのタイプです。
ポケットコイル
コイルひとつひとつを袋につめています。複数のコイルが点で身体を支えるので、体圧分散性に優れ、寝返りしても振動が伝わりづらいのが利点。
連続コイル
一本の鋼線を高密度に連続して編み込んだコイルです。マットレスへの負担が分散され、耐久性が高く、振動吸収力と復元力が優秀。
ノンコイル
金属のコイルを使わず、体圧分散性に優れたウレタンフォームなどの素材を使用。コイルマットレスに比べて軽量で、寝心地のバリエーションも充実。
4つとも寝心地が違ううえ、ぞれぞれのよさがあるので、寝比べながら確認してください。好みで選ぶとよいでしょう。
もう迷わない マットレス選びのポイント
店頭でマットレスを選ぶとき、ズラリと並んだ商品を前にすると、「どこからどのように選べばいいの?」と思ってしまいそうです。
私たちがマットレスをご案内するときは、たいてい手順が決まっているんですよ。まずは、一番硬いマットレスと一番柔らかいマットレスを寝比べていただきます。すると、「硬いのがよいと思っていたけど、柔らかいのが楽」「柔らかいのだと、腰に違和感がある」など、「硬い・柔らかい」のどちらかに意見が傾きます。「柔らかい」派なら、柔らかいマットレスの中から細かく寝比べていくという方法で、1時間ほどで3つくらいには絞れます。
あとは、寝心地、コイル、予算、好みなどを総合して選んでいくとよいでしょう。ダブルやクイーンサイズなどをご夫婦で検討している場合は、お互いの身体の動きに伴う揺れが伝わりづらいことも選び方の基準になるでしょう。
マットレスの選び方~店頭で
店頭に足を運んだとき、マットレスの選び方でポイントはありますか?
座ったり、表面を手で押したり、上半身だけ寝てみるだけでは、寝心地を確かめることはできません。必ずマットレスの中心に全身を預けて、
・理想的な姿勢で寝ることができるか
・身体のどこかに負担がかかるような違和感がないか
を確かめてみてください。
そして、いざマットレスの上で横になってみても、8割の方はあお向けしか試しません。横向きや、うつぶせなどいつもの寝姿勢を試すことも大切です。スタッフにお願いして枕を持ってきてもらい、枕を使った状態での寝心地を確かめると、よりよい判断ができるでしょう。
マットレスの選び方~インターネット通販で
仕事などで忙しく、「ショールームまで足を運んでいる時間がない」という方もいるかもしれません。インターネット通販で、マットレスを選んでもよいのでしょうか?
文字情報だけでは寝心地は絶対にわからないので、あまりおすすめはできません。体型や体重によって身体の沈み込み具合は異なるので、いくら口コミが充実して褒め称えていても、自分の身体に合ったマットレスであるかは推し量れません。また、インターネットの情報は、すべて正しいかという点にも疑問を感じます。
例外として、現在使っているメーカーの同じ商品ならば購入してもよいかも。ただし、購入後のアフターケアが行き届いているショップであることが前提です。
大塚家具で、マットレスの売れ筋はどのような商品ですか?
以前は硬いマットレスが好まれていましたが、硬いマットレスを探しているお客さまでも、時間をかけていろいろと試してみると、「やはり柔らかい方がよい」と方向転換する場合が多いです。硬いマットレスを選ぶのは、腰痛が激しい、腰に押し返しがないと眠れない、とにかく硬いのが好みといった方に見受けられます。
サイズは、ダブルやクイーンよりもシングルが人気です。ご夫婦ならシングル2台がよく売れます。シーツやベッドパッドが替えやすく、洗いやすいメリットがあります。将来的にお子さまに譲ることができるという、便利さも好まれる理由のひとつです。
価格は、14万円前後が売れ筋です。数万円から高級タイプで100万円くらいまで幅広くそろっていますが、眠りにこだわりを持つ方に支持されているのが10~20万円代。それ以上はハイスペックモデルとなるので、ご予算に余裕があればおすすめしたいですね。
メーカー別のマットレスの特徴を教えてください。
大塚家具コレクション1 レガリア
創業100年以上の歴史を持ち、最高の眠りを追求する米国・キングスダウン社と大塚家具で共同開発したブランドです。一国一社制という販売システムをとっているので、日本で取り扱っているのは大塚家具のみ。フィット感の高い「雲の上にいるような寝心地」がコンセプトで、身体を包み込む独特の柔らかさは、他ブランドでは真似できない魅力となっています。
大塚家具コレクション2 シモンズ
世界で初めて「ポケットコイル」の技術を商品に導入し、ベッドメーカーとして確固たる地位を築いたシモンズ。マットレスは、直径が小さいコイルで身体の凹凸をきめ細かに支え、優れた体圧分散性を実現しています。
また、最大の強みはポケットコイルの高い圧縮率。ポケットに圧縮して挿入されたコイルは、元に戻ろうと高い反発力を生み出します。そのため適度な硬さに仕上がって寝返りがしやすく、しっかり全身をサポート。へたりが少なく、耐久性に優れている点も高い評価を受けています。
大塚家具コレクション3 フランスベッド
日本人には、とてもなじみがあって信頼性の高い「フランスベッド」。硬い寝心地を得意としていますが、高級シリーズでは柔らかいマットレスも手がけています。コイルとコイルがつながっている連続コイルを採用し、揺れが少ない上に強度も最高。ポケットコイルのマットレスと比べて通気性があり、湿気がたまりやすい寝室や汗かきな人に向いています。
とことん通気性にこだわった「EZ-BAE DLXAS」は、大塚家具モデルです。連続コイルの上には、高反発・通気・耐久性のトリプル効果を追求したブレスエアというクッション素材を使用。腰に当たる部分だけがセンターハード仕様になっているので、睡眠時の腰へのサポートにもまったく不安がありません。
大塚家具コレクション4 スランバーランド
英国御用達として、伝統と格式を重んじる「スランバーランド」。ウェスティンやシェラトン、ヒルトンなどの世界に名だたる一流ホテルでも採用されています。日本ではフランスベッドが製造権を獲得し、商品は日本の工場でつくられています。
マットレスのメンテナンスはどうする?
メーカーごとに技術を集結した、個性あふれるラインナップですね。購入したら大切に使いたいものです。メンテナンスについて教えてください。
人は、寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。汗は下に落ちるので、寝具を通してマットレスまで届き、吸収して湿気がたまりやすくなります。寝室の窓を開けて通気性をよくし、2~3ヶ月に1回、壁などに立てかけて乾燥させましょう。
長持ちさせるコツはありますか?
腰が一番重いので、腰部分が沈み込みがちです。頭と足の向きをこまめに変えることをおすすめします。壁に立てかけたときのタイミングで行うとよいでしょう。
買い替えは10年を目安に
マットレスの買い替え時期について、教えてください。
一般的に寿命は10年と言われています。10年を多少過ぎても、それほど違和感はないと思いますが、15年以上となると、「腰が痛い」といった不具合を感じる方が少なくありません。10~15年の間くらいで買い替え時期を見極めてみてください。
マットレスを購入するとき、マットレスをチェックすること以外の注意点はありますか?
ショールームでマットレスに寝てみたとき、ぜひ枕も試して一緒に購入することをおすすめします。枕は、マットレスだけではサポートできない頭と頸椎を支え、寝姿勢をより理想的な状態へと近づけてくれるアイテム。そのため、マットレスとの相性がとても重要になってくるのです。せっかく身体に合ったマットレスに出会っても、枕が合わなければ、ベストな寝心地を体感できないことがあります。
マットレス選びは枕とセットで
枕も数多くあって、選び方がむずかしそうです。
大塚家具では、20種類以上の枕を取り扱っています。羽毛タイプ、ウレタンタイプに大きくわかれ、ウレタンタイプは、さらに低反発、高反発があります。スタッフに声をかけていただければ、マットレスの柔らかさと身体の沈み込み具合、お客さまの体格などから総合的に判断して、適切な枕をアドバイスいたします。
一般的には、身体へのフィット感が高い柔らかいマットレスは、低い枕が適しています。身体がマットレスに適度に沈み込む分、少し頭を上げるだけで理想的な寝姿勢になります。
寝装品に目を向けることも大切なのですね。
実は、枕だけではありません。先日、マットレスを購入されたお客さまから、「寝心地に少し違和感がある」という連絡をいただきました。マットレスは問題ないのですが、予算の関係で、一緒に購入したベッドパッドのランクを下げたのが、身体に合わなかったらしいのです。ベッドパッドだけでも、睡眠の質がまったく違ってくることがありますね。
買わなくてもよいのでショールーム散歩を
ベストなマットレスを買ったのだから、「ベッドパッドくらい何でもよいのでは?」と思ってしまいそうです。
そこが大きな落とし穴です。「枕やベッドパッドは、いま買い替えなくても」とおっしゃる方もいるのですが、せっかくのマットレスのよさを十分に発揮できないことがあります。その場合、予算がネックになっていることが多いですね。
購入時は、予算内におさめることを前提にせず、さまざまなマットレスを探して「これだ!」と思うものをまず決めていただきたいと思います。同時に枕も一緒に選び、余裕があればベッドパッドも選んで、予算を詰めていくようにするとよいでしょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
10年前に比べると、現在のマットレスは技術が飛躍的に伸びて選択肢も増えています。高額なマットレスだからといって、だれもが快眠できるわけではありません。最終的には、ショールームで実際に試しながら、自分の身体の心地よさを確認することで見極めてください。
マットレスの選び方で睡眠の質が上がれば、心と身体の健康にもつながってきます。もし、睡眠について気になることがあれば、買う・買わないに限らず、ショールームを散歩感覚でのぞいてみませんか。ベストなマットレスとの思わぬ出会いがあるかもしれません。
※掲載の商品は予告なく仕様変更、または販売終了となる場合がございます。
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