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ソファの見えない部分「内部構造」ってどうなってるの?
絶妙な座り心地の決め手は内部構造
ソファの座り心地は内部構造によって決まります。さまざまな素材を幾重にも重ねることで、その絶妙な座り心地をもたらしてくれるのです。この座り心地をキープできるかどうかは、内部の質と大きく関係しているのです。
座り心地の土台となるのが「ばね」(衝撃吸収材)
座ったときの衝撃を吸収して体圧を分散し、支える役割を担うのがソファの土台である「ばね」の役割です。このばねによって座り心地も耐久性も異なりますが、どの素材が優れているというよりも、ソファのデザインに合わせて素材が決められていることも多く、クッション材とのバランスが重要です。
主な「ばね」の種類と特徴
●ウェービングテープ
・衝撃吸収材の中で最も多く使われる素材
・ダイニングチェアのような小面積のものから、ヨーロッパの高級ブランドソファまで幅広く使用されている。
・格子が密に張り巡らされている方が耐久性に優れている。
●Sバネ
・適度な弾力性と反発力で体重を支える、S字型に波打った硬質のばね。
・平面的に配置したものよりも、ばねを山型に湾曲させたものの方が弾力性に優れ、衝撃吸収力が高い。
●コイルスプリング
・コイル状のスプリングを並べて銅線でつないだもの。
・コイル一つひとつが体重を支えるため、どの部分も均等に衝撃を受け止める。
・ヘタリが少なく、弾力性耐久性が高い。
コイルスプリングの中でも、伝統ある「エイトウェイハンドタイド」という工法はコイル状のスプリング同士を、職人が力のかかり方を考えながら、手作業で結び付けていくもので、アメリカの伝統的なスタイルのソファに使用されています。
●ポケットコイル
・コイル一つひとつを袋に収め、すき間なく並べたもの。
・一つひとつが独立しているので、座る人の身体にフィット。
・隣同士で座ってもお互いの衝撃が伝わりづらい特徴がある。
それぞれの素材を、どんな風に組み合わせて使用するかで座り心地は変わります。
●ウレタンフォーム
ソファに欠かせないクッション材。スポンジ状の素材でさまざまな種類があります。このウレタンフォームのよし悪しは密度で決まります。密度の高いウレタンフォームほど、スポンジ素材の一つひとつの壁が厚いため丈夫ですが、その分、高品質で高価格になります。 基本的には密度が高いほど硬くなりますが、配合する材料によってはやわらかくて高密度なウレタンフォームをつくることも可能です。
・カットウレタン
一般的なウレタンフォーム。大きな塊から、ソファに合わせて切り出して使用する。密度の異なるウレタンを部位によって組み合わせて使い分けることが多く、さまざまなフィット感をつくりだせる。
・モールドウレタン
つくりたい形状の鋳物を作成し、その型に合わせ発砲させ形成したウレタンフォーム。型崩れしにくく、耐久性、弾力性に富んでいるほか、特殊な形の成型も可能。
・チップウレタン
ウレタンを細かく砕いたチップを接着剤で固めて成型したもの。沈み込みが少なく、へたりが少ないのが魅力。
・低反発ウレタン
衝撃吸収性、制振性、体圧分散性、吸音性、断熱性に優れたウレタンフォーム。身体の形や動きにフィットして沈み込み、体圧を分散させる。
●ファイバーボール
ポリエステルの繊維をボール状に丸めたもので、羽毛の代わりに使用されることが多い。羽毛ほどの復元能力はないが、安価。羽毛アレルギーがある場合にもおすすめ。
●羽毛(フェザー、ダウン)
ふわっとしたやわらかいフィット感を叶えるためにかかせない素材。 素材がかたよりがちなので、型崩れが気になったときは、クッションをたたいて空気を取り込むと復元する。
座り心地だけでなく耐久性を左右するファクター
いつも座るソファだからこそ、「座り心地」は何より大切。その心地よさを作り出しているのが内部構造です。この内部構造は座り心地だけでなく、耐久性を左右する大切な要素。目に見えない部分だけに、こだわって選びたいポイントです。
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